1999年からライブパフォーマンス・デモテープ製作を中心とする活動の中で、常に自らの音楽性を追求し続けてきたTRUE-REBELが、待望のインディーズ1stアルバム『RAIN OF HAPPINESS』をついにリリース!ロックを基本としながらもホップでキャッチーなメロディーラインは、この閉塞感に満ちた世界に新たな道をなんとか切り拓こうとする、彼らの強い意思の表れとも言えるだろう。
ストレートであるが故に時として大きな挫折を体験し、繊細であるが故に想像を絶する絶望そして虚無感に襲われる…。生きる上でさほど切実さを要求されないように思える現代社会だが、実は「自分とは何者なのか?」「自分にとっての幸せとは?」といった問いに対する答えをより切実に要求されている。そんな私たちの置かれた、一見パラドクス的な状況に真っ向から立ち向かい、そして傷つき、それでも何かに向かって走り続けるTRUE-REBELの、現時点での答案用紙。それがこの『RAIN OF HAPPINESS』なのである。
これらの問いにはどこにも答えなんてない、のかも知れないし或いは、問うこと自体ナンセンスである、のかも知れない。もちろん、彼らもこれが最終形だとは考えていないはずだ。事実、これまで述べてきたことを象徴するかのようなポップでキャッチーなメロディーラインの裏には、ロックには欠かすことの出来ない制御不能なまでに暴れ狂うギターと、常にその曲が持つ雰囲気さえも全てを支配しようとするキーボードがカオスのごとく存在しているのである。それらが高度に融合した時、果たして、彼らの二枚目の答案用紙が提出されることになるのだろう。
しかし、世界は常に変化を繰り返しており、彼らもそしてリスナーである私たちも、そこからは決して逃れることは出来ない。自分の耳で彼らの音楽を聴き、自分の心で彼らの魂を是非感じ取ってほしいと思う。その過程で皆さんの中に何かしら新たな感情が産声を上げたとすれば、彼らの一枚目の答案用紙は取り敢えずの及第点が与えられるのではないだろうか。そう、採点者は皆さんひとりひとりなのだから…。